芦田川水系のスイゲンゼニタナゴ(Rhodeus atremius suigensis) の継代飼育に2019年から取り組み、今年初めて人工授精に成功しまし、孵化、浮上稚魚を得て、稚魚飼育をしています。タナゴ類は大変ユニークな生活史で、雌は産卵管を使って二枚貝に産卵します。仔魚期を二枚貝の中で過ごし、稚魚になって二枚貝から出て、成長します。スイゲンゼニタナゴ は国内希少野生動植物種に指定されており、広島県では絶滅の危機に瀕しています。アクアリウム学科は芦田川水系スイゲンゼニタナゴ 保全地域協議会に2016年から参加し、個体群の系統保存(保護増殖)を担当しています。現在、盈進中学高等学校、宮島水族館、福山大学と本校が系統保存に取り組んでいます。
アクアリウム学科では卒業研究のテーマとして親魚養成、人工授精、卵管理、浮上仔魚の飼育を行っています。今年度は人工授精に成功し、現在、稚魚を飼育中です。なお、親魚は環境省の許可を得て、盈進中学高等学校からお借りしました。
今年の産卵期は終了しましたが、来春に向けて親魚養成、今年人工授精で生まれた稚魚の飼育を継続する予定です。